手洗い・うがいは基本です
なんでもそうですが、〇〇だけで予防、治療…というのは、あまりよろしくないと思います。ですので、初めに申し上げたいのは、ヨガだけで予防する、或いは治すという考えは捨ててください。
基本は行おう!
厚生労働省のインフルエンザ情報HPがあります。ぜひぜひ、ご活用いただきたいと思います。特に、高齢者の感染は重症化する可能性が高いと言われています。まず、厚労省の重症化しやすい高齢者のインフルエンザに関するリーフレットから抜粋して、予防法を紹介します。
- 流行前のワクチン接種が有効
死亡の危険が1/5に。入院の危険が1/3から1/2に減少することが期待されています
現行のワクチンの安全性はきわめて高いと評価されています- 手洗いやアルコール製剤による手指衛生も有効です
手洗いで付着したウイルスを洗い落とすことや、アルコール製剤による手指の消毒もインフルエンザウイルスに対して有効です- 感染を広げないために”咳エチケット“(①他の人に向けて咳やくしゃみをしない②咳やくしゃみが出るときはマスクをする③手のひらで咳やくしゃみを受け止めたら手を洗うことなど)を心がけてください)
- 部屋の適度な湿度
- 十分な休養とバランスの取れた栄養
- 無用に人ごみに入らない
重症化しやすい高齢者のインフルエンザに関するリーフレットより(厚生労働省HP)
ヨガで風邪・インフルエンザ予防
ヨガでできることは、先ほどのインフルエンザに関するリーフレットの中の”⑤”5番目『十分な休養とバランスの取れた栄養』の『十分な休養』の部分です!
え?と思われる方もいるかもしれませんが、実はヨガではそれこそが一番大切と考えています。
十分な休養
十分な休養とは、ゆっくりと休むことなわけですが、皆さんは本当の意味で、ゆっくりと休まれていますか?
十分な休養が必要な理由は、体内のホメオスタシスをしっかりと働かせ、免疫力を上げることにつながります。
体だけでなく、心も休ませる必要があります。お部屋でゆっくりくつろいでいるつもりでも、頭の中で悩みや問題を無意識に思い返して考えていた!なんてことはありませんでしたか?
「今、考えても仕方ないのはわかっているけど、それをやめようとしても、更に余計考えてしまう!」
このような相談をされることが、よくあります。このような状態では、体を休めていても、頭の中まで休まっていませんから、『十分な休養』にはならないわけです。
言ってしまえば、”忙しさ”とはあまり関係がないのかもしれないですね。忙しい人の中には、4~5時間の睡眠でも質良く眠れ、それが十分な休養になる人だっています。
ヨガでできることは心の底から、十分に休養できるようになることです。
次に、やり方の説明です。
方法
1.ヨガの体操(アーサナ)でマインドフルな心を作る
もともとヨガのポーズは、上手にとることではなく、安定している事が大切と、ヨーガ・スートラ(ヨガがどういうものであるかが書かれている古い書物)でも言っています。むしろ、ポーズを上手にとることについては書かれていません。
ですので、二極(良い・悪い、できる・できない、など)の感情に流されず、今すべきことに専念している状態を作ります。
2.ヨガの体操(アーサナ)で免疫力を高める
ポーズを行なうとき=体の緊張状態、お休みするとき=体の弛緩状態、このサイクルを繰り返し行うことによって、免疫力が働く弛緩状態を意図的に作り出すことができます。
あなたが行っているヨガは、ちゃんとポーズとお休みが交互にありますか?
お休みのコツは、目を閉じて、静かに体を意識することです。
3.呼吸法で免疫力を高める
吐く息を長くすることで、副交感神経が高まり、免疫機能が向上します。また、意識をして呼吸をすることだけでも、マインドフルな状態に心を持っていく事ができます。
4.瞑想法で認知を変える
瞑想が独り歩きしていますが、瞑想はもともとヨガの技法の1つですので、瞑想も、風邪・インフルエンザ予防に使えます。ただし、呼吸に意識を向けて静かに座る…という方法ではありません。その心理状態は、すでにポーズと呼吸法の中でできるからです。
では、何をするのかというと、瞑想により認知的変容を促すのです。
例えば、お坊さんのお説教を聞いて、ためになる話だなと理解する…ということではなく、自分自身で気づいていくという事です。私たちヨガセラピストは、その気付きのヒントになる誘い水を出すだけ。自ら気づくことで認知的変容が促されるのです。
続けていく事で、普段何気なく考えている思考の癖が変わっていき、前は悩んでたことと似たような事象が起きても、その物事にネガティブな反応を示さないようになっていきます。
すると、夜もすっきり眠れるようになり、朝、気持ちよく起きられます。また、お家でごろごろお休みできるときも、心配事や不安を無意識で考えるようなことがなくなります。
ヨガは、自分でやることしかできませんので、良かったら、たった今から試してみてください。
- 今日、自分なりによくやれたなと思うことは何ですか?
- 思い通りにならないことでも「これでいいのだ!」と思えたことを思い出してください
- 周りの方のお陰だなと思うことを思い出してください
背筋を伸ばして、椅子や床に座って、目を閉じて5分くらい考えてみましょう。これが、瞑想です。
最後に
いかがでしたでしょうか。ヨガで風邪・インフルエンザ予防という事で書かせていただきました。インドの伝統医学アーユルヴェーダで食べ物については説明がされています。ヨガができるのは、体も使いますが、その体を動かす物質的なエネルギーよりも微細なエネルギー(心のエネルギー)を扱うことです。
ヨガが予防法の1つとしてお役に立てばうれしいです。いろいろな方法を使って、あなたの予防法を見つけてみてくださいね。